10月21日に終了した、小谷眞三展を終え、現在は常設展となっております。
作品数も日に日に減っていき、少し淋しくなってきましたので、作家さんに
お願いして作品の補充をお願いしているところでもあります。
さて、当店としては、オープン当日が、初の個展初日でもあったわけですが、
個展の期間中や準備は、大変ではあるのですが、一度味わってしまうと、
やめられない魅力があるものです。
次の個展に向け、頭を切り替えているからなのか、
あの小谷先生の作品が集まった、贅沢な空間が随分前のことのように感じています。
振り返ると、という程、時間は経っていませんが、振り返ってみます^^
地元、伊勢の方には「民藝?小谷真三?倉敷ガラス?」
「???」が三拍子揃っているのは、重々承知の上でありましたし、
ギャラリーという場、自体に慣れていないので「どう見ていいのかわからない」という
率直なお客様の声もありました。
初日には、そんな空気感がひしひしと伝わるなか、一人の場慣れしたお客様がご来店。
「見せてもらうよ!仕事中に抜けて来たんだ。やっぱり初日に来ないとね。」など、
会話のキャッチボールをしていると、場の雰囲気が、ガラッと変わり張り詰めた空気が
一気に和らいでいくのが、一目瞭然。こちらのお客様には随分と助けられました。
二日目は、かなり強い雨が降っていましたので、人もまばらな時間帯もありました。
そんな時間は「じっくり見たい私には、かえって好都合な時間」
上品なご婦人は、そう仰られ、優雅にお選びになっているお姿も、絵になる方でした。
決して敷居の高いお店ではなく、楽しい時間や、ゆったりとした時間、そして何より、
手仕事の魅力を伝えていく場として親しんでいただければと、思っております。
オープン前には、伊勢の河崎まで、小谷先生の作品を目当てにして来られる方が、
どれくらいいらっしゃるのか、期待と一抹の不安を抱いたままオープンを迎えました。
伊勢でも当店を知ってる方が少ないなかで、遠方からご来店いただくお客様も多く
驚きました。
はじめてご覧いただくお客様にも、こちらの想像以上に、作品から伝わる何かが
あったのだろうと改めてその作品の懐の深さに感服いたしました。
先生に、売上報告をし、弱腰に「及第点くらいはいただけますか?」と尋ねると、
「大金星じゃ!」と、応えてくださり、うれしくて涙が出そうでした。
総合的にふりかってみて、「得ることしかなかった」という結果。
もちろん、
これに満足はしていませんが、全てが収穫、次への原動力となりました。
「こけら落とし」として、特別な思い入れのあった先生ですので、
当店を機に、今まで縁遠かった地元、伊勢で『倉敷ガラス』の魅力に取り憑かれた
方々と、「これもいいよね」「あれもいいよね」とお話ししていると、
いちファン同志として、とても楽しい時間です。
そして、今ある作家さんの作品も、当然、みんな好きです。
これからも、色々な作家さんの個展が開催されますので、そんないちファン同志の
お話しが出来れば嬉しく思います。
一歩一歩が小さいかもしれませんが、今後ともお付き合いくださいませ。
よろしくお願いいたします。